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電子ピアノを購入される時にはご注意を! [音楽]

最近、ピアノを習っているという生徒さんの中で

アップライトピアノやグランドピアノを使用されているご家庭が減っています。

その原因は幾つかあります。

それは


●マンションなどの集合住宅にお住まいになる方々の増加
●音によるご近所トラブルの回避
●本物のピアノはお値段が高い
●買ってもいつまで続くか分からない


などではないでしょうか。

それらを解決してくれるのが、音量調節が出来て、本物のピアノよりも安価な電子ピアノ。

でもそこには落とし穴が・・・


これは電子ピアノに詳しい方からお聞きした話です。
私自身の記録の為、そして電子ピアノをお持ちの方やこれからご購入しようと考えていらっしゃる方へ、ささやかな助けになればと思い投稿させていただきます。

では、厳選して、ざっくりとですが、4つの項目にわけてお話します。







①音の持続音はどれだけ持ちますか?

 世にたくさん出回っている電子ピアノの中には、音を伸ばしていても途中で消えてしまう機種があります。
 例えば、全音符+タイで2小節間伸ばさなければならない曲があったとしましょう。そんな時、もし音が長く持続しない機種で弾いたら、指は鍵盤をおさえているのに、途中で音が切れてしまうという現象が起こります。

 その場合、それを使って練習していると、楽譜には全音符+タイで8拍伸ばさなければならないのに、いつもそれよりも前に音がなくなっているので、自然と指は8拍伸ばし切る前に鍵盤から離れてしまいます。その状態で覚えてしまうので、本物のピアノで弾いた時も途中で指を上げて切ってしまうようになるのです。

 これでは正しく演奏が出来ませんね。レッスンでも先生に何度も注意をされてしまうでしょう。しかし普段の練習は家で行うので、何度注意されてもなかなか身に付かない、なんて可哀想な事になってしまいます。

 電子ピアノをお持ちのご家庭は、一度どれくらい音が持続するのか確かめてみてください。



②スタッカートの弾き分けが出来ますか?

 ピアノの技術の話ですが、スタッカートも曲によって鋭いスタッカート・柔らかいスタッカートなどその曲の雰囲気や曲に適した表現によって弾き分けていきます。
 しかし、電子ピアノとなると、結局のところ電気信号で音を発しているので、鍵盤から指を放してしまえばたちまち音が消えてしまいます。本物のピアノであれば、弦が振動しているので指を放しても音の余韻が生まれます。
 また、電子ピアノは本物の音を録音して作っているメーカーさんが殆どです。
そう、どんなにいい音が鳴っても録音なのです。要するに、どんなに柔らかいスタッカートにしようが、どんなに鋭いスタッカートにしようが、出てくる音は変わらないのです。

 ぞっとしますね。

 だってどんなに表現の練習をしようとも、出てくる音がどれも同じなのですから、練習になりません。
 是非、指のタッチで音色に変化があるのかも確認されると良いと思います。
 


③ペダルの位置、大丈夫ですか?

 たくさんある電子ピアノの中には、本物のピアノとペダルが付いている位置が違うものがあります。
手前過ぎたり奥過ぎたりするものがあるそうです。

 これはペダルを使用するようになったら死活問題です。

 だって、毎週のレッスンや発表会・コンクールなどで使うピアノは、本物のピアノなのですから。
普段と違う位置にあるペダルはかなり踏みにくく、演奏に支障をきたします。
折角の見せ場なのにペダルの位置が違うせいで弾きにくくて、それまで頑張ってきた成果を発揮できないなんて可哀想ですよね。
誰でも一発勝負の場ではなるべく万全な状態で臨みたいと思うはずです。



④ペダルの深さ、浅すぎませんか?

 ペダルを踏み込める深さが本物と違う機種があります。
浅すぎる機種の物だと、本物のペダルを踏んだ時に非常に重く感じます。
こんな些細な事でも、弾く方にとっては大事な事なのです。





 さて、ここまでざっっくりとお話しさせていただきました。これだけではないのですが、私が印象に残ったのがこの4点だったので、これらを紹介させていただきました。
ここまで読むと、何だか電子ピアノのマイナス面しかないような印象ですね。

 しかし、電子ピアノ業界も日々進化しています。
最近のクラビノーヴァやハイブリッドピアノは音質も向上し、より本物に近づけた音色や若干倍音も出せる機種も登場しています。
技術の進歩ってすごい!

 是非電子ピアノをご購入される際には、本物のピアノで演奏する事を念頭に置き、ピアノに詳しい方にきちんと相談をして手にしていただくことをお勧めします。

 しかしながら、私もピアノを弾き、若輩ながら指導をさせていただいている一講師として、
情操教育の一環としても、純粋にピアノ演奏の勉強の為としても、本物の質感・本物の音・本物の響きを感じて、豊かな情感・豊かな表現を耳と体を通じて身につけていってほしいと願っています。






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